## 間に合わなかった問題点
# 企画
とりあえず企画。強いて原因を挙げろと言われたらここなので、企画がどのようなものだったのかを整理。
前進し続けるノンフィールドRPG。
そのステージの最後に辿り着いた場合ボスと出会い、勝利した場合次のステージに移って……を最後まで繰り返す系のゲーム。
参考&類似ゲーとして『ロードライト・フェイス』『いばらのうみ』『雛鳥フェアリーテイル』『人類滅亡後のPinocchia』『アムネジアヒーロー』『箱舟のノワール』
要素として、
1.三つのエリアから行き場所を選択して、これを五回繰り返し、ラスボスへ(3*5=15エリア)
2.1エリアに雑魚3ボス1で、ゲームブックのようなイベントが1エリアに最低四種類。
何かポジティブなり、ネガティブなりイベントが生じて、それに対して持っているアイテムやスキルによって対応し、会話や結果(リターン)が変わる。
3.サバイバル要素を入れ込み、HPとは別に満腹度のリソースや、暑さ寒さ対策、アイテムクラフトシステムの導入。
4.マウスオンリーの操作を実現するために、戦闘からメッセージ、アイテム周りまでほぼ自作システム。
……あらぁ、死にたいのかな? 振り返れば自覚できる狂気、他作と比較してみよう。
・ロードライト・フェイス
1エリア3敵 全5エリア 特定歩数で会話イベント
・いばらのうみ
デフォ戦だが戦闘重視、ほぼ毎歩ボス級戦闘。一歩毎に会話イベント可能。
30歩前後の短編だが敵の種類は多い。
・雛鳥フェアリーテイル
短編の育成ほぼ無し。一定歩数毎にイベント、歩数に応じて独り言(一文表示)可能。
100歩。5or10歩ずつにエンカウント+イベントで、敵の種類は二桁前後。
・人類滅亡後のPinocchia
オリジナル色の強い戦闘とシステム。5ステージ。
イベントは落ちているログを拾ったり、一定段階ごとに発生。
・アムネジアヒーロー
1エリア3敵、2択でステージを選んで2*5=10ステージ。
導入やステージクリア時、ラスボス戦で長文のイベント発生。
・箱舟のノワール
唯一の同人(有償)ゲーム。1エリア3敵、5ステージ。
導入、特定歩数、EDでそれぞれ充実した文章量や演出のイベント。ステージと敵データの数は普通だが、挙げたゲームではED数が最多。
# 注目するべき点
・ステージ数
3*5=15ステージという誰もやっていないボリューム。
増やせば増やすだけ倍々感覚で、イベントの実装が重く、バランス調整が難しく、敵データやアイテムデータが肥大化していく。
・文字数
イベントの処理自体は箱舟のノワールに近い。
導入、EDを除けばイベント数=ステージ数に繋がって、ステージ数=文字数にもなる。
現状の文字数が導入、ED、ステージが13/15書き終わっていて没にしたテキスト数含め約70000字。
わたしの執筆時間は1時間2000字なのでこれだけで35時間飛んでる。つらい。
ついでにあらゆるフレーバーテキストを好き放題やったので、意欲は向上したのだが、気力体力時間はその分飛んでいる。
・オリジナルシステム
マウス操作=デフォルトシステムを頼れない。このため新規機能を追加する度に新しいシステムをほぼゼロから組む羽目に。
この辺り作っていて実感したのは、人類滅亡後のPinocchiaと箱舟のノワールがステージ数5個確保していながら、独自のシステム築いていて凄い。
## 結局何故間に合わなかったよ
立てた『企画』に三ヶ月用意した『時間』が足りなかった。
ウディタ二作目なので『スキル』や『実績』が無く、
幸か不幸か『体調』が問題で作業時間が人より確保できて、確保できたそれを結構体調が潰した。
また走ってから考えようと『構想』が甘く、スケジュールが厳しいと実感した時点で『理想』を妥協する工程に手間取った。
『』内が全て。迎えるべくして迎えた末路。
反省はしているけど、避けられない失敗だったと思うので後悔はあまりない。
時間が一ヶ月更に確保出来ていたらとか、これが三作目だったらとか、体調管理が上手くいっていたらとか、
『』を二つでも覆せていたら間に合っていた辺りは悔しい。
## 実は27日中には間に合う
今これ書いているのが25日の12時。
猶予は60時間ほど残っているので、このままボロボロの心身で這う様に作業を続けたら、参加できる状態には持っていける。
体調が今後に響いたり、創作が嫌いになり兼ねないストレス……はもう二日程度の誤差なので置いておいて、何故この時点で諦めたかの釈明。
この参加できる状態は、バグと不具合塗れで、ゲームとして遊べるか不明なユーザビリティだけど、EDまでは入れる状態。
これを抱えた時点で三つの選択肢がわたしの中で生まれた。
1.参加を見送る
・納得のいく出来で作品を公開できる
批判されても言い訳せず飲み込める
全ての初見プレイヤーに自信のある作品を提示できる
というメリットがある。
デメリットはウディコン参加できるメリットを受けられない+成績を出せたかも知れないという悔い。
2.参加して、更新を続ける
ウディコンに参加して、投票後に許されるURL切り替えで現状の物を公開し、そこから更新を重ねていく方針。
ウディコンに参加できるメリットはこの辺り
・少なくない評価を得られる
・目指した期日に(一応)間に合ったという実績を作れる
・ワンチャン良い成績を出せるかも知れない
・他者承認により創作意欲をこの時点で確保できる
・宣伝効果
これらを期待しながら、初めは酷いだろう評価をアップデートで良くしていく方針。
ウディコンの宣伝効果は強く、参加した時点で一定数見られる上に、今後ウディコンを調べた人がそこから飛べるURLを張れる権限を得る。
ただこれは納得していない出来の作品を多くの人に見られる前提があり、アップデートしようがプレイヤーや世間の評価は当初の物に大きく偏る。
一定数に見られるメリットと、一定数に自分の納得がいかない評価をさせてしまうというデメリット二つが両立している。
3.参加して、及第点になった時点で改めて公開する
上記のメリットデメリットの折衷案。
投票後のURLを切り替えず作品を疑似的になり非公開にする。
その後、納得のいく出来になった時に、完全版なりリメイク版なりという扱いで改めて別サイトに登録して公開する。
悪い言い方をすると、投票者やコンテストをテストプレイヤーとその場として扱い、作者のブランドを酷く落としつつ、作品のブランドとクオリティを最低限確保する。
外道手段だが、後述に気づくまでこの案を採ろうとしていた。わたしには血も涙もない。
# 1~3の案
メリットもデメリットも存在しており、一長一短。
どれが特別に優れており、どれが特別に劣っているわけでもない。
どれを選んでも後悔するし、後悔の程度の差異は無く、どの後悔をするかで選ぶ次元。
そう、期日までに理想を完成出来なかった時点で負けである。
それでさっきまで作者の名が穢れるほど実績ねえしな……と3の折衷案を採ろうとしていたのだけれど、ふと最近踏んだ地雷ゲーを思い出した。名高い会社が出して、予約購入した期待のゲーム。
落ちたAmazonの値段は戻らないし、付けられた評価は改善されるわけもなく、
アップデートで徐々に改善されているらしいが、一切興味が湧かずに売ることも出来ない倉庫の奥に突っ込んでいる円盤。
ファーストコンタクトとっても大事。作者の名は汚れても構わないが、
作品(ブランド)が汚れてしまえば初めての感動を触ってくれた人に与えられないどころか、続く人もどんどん減り続ける一方なはず。
あとはエターならない程度に理想を求めつつ妥協して、心身大切に楽しみながら創作して、長くてもまぁ二ヵ月以内には出せるペースで。
# 最後に
実際どれぐらい作業していたのか。


7/5(75日作業) → 7/25(95日作業、内5日は完全な休息日)
172:03(94:35) → 227:09(117:23)
15日で+55時間(+23時間)
ウディタ内の作業だけでこれ。
……しばらく惰眠貪るわ!