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【感想】Undertale【steam】


 steam公式

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 キャッチコピーは「誰も死ぬ必要のないRPG
 公式では対応していないが、非公式で日本語化パッチが出ている。なるべく言葉遊び含め和訳しており、普通のプレイでは見ることの叶わないデータまで和訳している徹底ぶり。意訳のセンスも非常に優れており、和訳パッチそのものでも楽しめるだろう。


 "ずっと昔、人々と魔物の間で戦争があり、弱い魔物は人間に駆逐されて洞窟の中に引きこもるようになりました。
 戦争から長い年月が経った時、一人の子供が穴から落ちてモンスター達の住まう洞窟の中から地上を目指して歩き始めます"

 大体のあらすじはこう。他のゲームと違う点は、人よりも魔物が質でも量でも戦闘能力が劣り、また皆が皆心優しい存在であること。
 人間を危険な存在と認識し、一応襲っては来るものの全ての魔物と和解、そして友達になることが可能である。

 戦闘はエンカウントしたあと行動を選択していく方式、と基本的な部分はRPGと大差はないが、攻撃する際にゲージの中心でボタンを押すことで威力を上げることのできるリズム方式。
 防御は特に特殊で、相手のターンになると白く囲われた四角い中に自機(ハート)が設置され、弾幕に繰り出される攻撃をアクションorシューティングゲームのように上手く避けることでダメージを抑えるor無効にすることができる。
 普段は白い攻撃だが、一部の敵は動かなければダメージを受けない青色の攻撃、逆に動いていればダメージを受けないオレンジの攻撃など様々なギミックがある。

 最大の特徴はMercyというコマンド、和訳すると「慈悲」になる。
 自信のないモンスターならば褒めてあげたり、撫でられるのが好きなモンスターならば満足するまで撫でてあげる。そうすることでMercyが可能になり、EXPは得られないもののお金を得て戦闘を終了することができる。
 これは物語上に設定された避けようのないラスボスを除き全てのモンスター、中ボス、ボス相手にも可能で、友達を増やしながら広大な洞窟世界の出口へと向かうことができる。


 MOTHERシリーズに影響を受けたらしい暖かな雰囲気に、東方シリーズに類似した美しく、迫力のある心にじんわりと染み込むような音楽。
 非常に作りこみが深く表情豊かなドット絵。時折第四の壁を破りこちらへ関与してくるメタフィクションの側面も持っている。
 上記要素に惹かれた人には無条件にお勧めで、ゲーム好き、特にRPGを中心に多くのゲームをクリアしてきたゲーマーの皆様方にはいいからやってくださいお願いしますの一言。
 価格も980円とお手頃で、例によってsteamで販売されているので大幅割引も頻繁に見られる。プレイ時間の目安は三つあるルート全てを行うと三十時間もあれば十分。

 作品外ではあるがクリアすることでネタバレ解禁し、非常に盛んな二次創作に触れることも可能となる魅力もある。
 特に作中のクライマックスシーンを再現、魅力溢れる各キャラの日常を描いたアニメーション。作品内の音楽にボーカル付けアレンジした楽曲が多い珍しい作品で、ファンの熱い愛情をネット上で共感することが可能だろう。


 以下ネタバレ込みの感想を。
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【感想】アルノサージュ【CS】

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公式サイト


 シェルノサージュの続編、サージュ・コンチェルトシリーズの第二作目であるアルノサージュ。
 登場人物をそのままに舞台を移動し、PS3及びPSVITAでRPGとして物語の続きを描く。

 特徴としてはプレイヤーに直接語りかけてくる登場人物や、アルノサージュの世界にプレイヤーが主人公などを介してではなく関与できるメタフィクション
 RPG部分は爽快感に優れていて、敵の位置を調整し強敵はブレイク値を溜めてブレイク(スタン)残りの敵を固め範囲攻撃で一掃するなり、行動予定の敵を全てスタンさせた際には相手にターンが回らずもう一度ターンを得られる。
 限られた行動回数を最適化し、パズルの様に敵を倒すエフェクトは緩急やエフェクトをしっかりと使い爽快感がある。そうして暴れたことで溜めたゲージを使い、エリアに存在する雑魚敵全てを歌魔法で吹き飛ばせるシステムは非常に秀逸。

 欠点としてはシナリオにご都合主義が見られたり、そこまでやるならばこの辺りも救ってやれよと突っ込みたくなるアンバランスな不条理。
 戦闘も爽快感こそあるものの、雑魚戦でやるのは基本まとめて範囲ぶっぱだけでよく、柔らかすぎる敵に満足にコンボできず不満を感じ難易度を最大にしたのなら装備などを防御に全振りしボス戦では火力の無い状態で地味な削り合いが始まる。
 エフェクトも派手であれば良いというわけでもないと再認識させるもので、敵の攻撃タイミングにあわせてボタンを押す音ゲー方式で攻撃を防ぐのだが、音ゲーと違って相手の攻撃タイミングは動作を見ることでしかわからない、挙句無駄なモーションでタイミングをずらしてくる敵の多いこと(似たシステムのアルトネリコ2ではできていた)
 更には物語を締めるラスボス戦では、背景のエフェクトが重いせいかボタンを連打しているにもかかわらず入力不可のタイミングが発生しているようでコンボが途切れる、VITAで確認(どうしてラスボスでラグるという悪い部分だけアルトネリコ2から引き継いでしまったのか)


 前作シェルノサージュの続きが気になる人、爽快なバトルに質の良い音楽。
 メタフィクションが好みな方は前作から……と勧めたいが素直に人へ勧められない作品となっている。
 前述したとおりシナリオ、戦闘面共に良い点と悪い点を似た数だけ抱えており、前提条件として前作シェルノサージュはほぼ必須、できるのであればアルトネリコ1~3も触った方が作品の真価を見ることができる(再生ハードの希少なPS2含む)
 CSではあまり見られないような光る箇所は多数あり、安定して良い部分もあるのだが悪い部分と前提条件の厳しさからうーん……。


 以下ネタバレ込みの感想を。
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【感想】シェルノサージュ【CS】

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 公式サイト


 二人しか人間が存在せず、行ける場所も限られた閉鎖された世界。
 プレイヤーは謎の機械を媒体としてヒロインであるイオンと共に生活を行い、彼女の精神世界に入り失われた記憶と共に世界の謎に迫っていく。


 前シリーズ……壮大で美しい曲からネタ曲まで揃っていたり、やたら性的な方面をCEROギリギリに攻めて遊んでいたり、ヒロインの人間らしいどす黒い部分まで触れていたアルトネリコシリーズの後続であるサージュ・コンチェルトシリーズ。
 本作はその第一作目であるシェルノサージュ、発売機種はPSVITA。
 商業作品にも関わらず挑戦的な姿勢は変わらずで、操作はタッチオンリー、発売当初唯一存在していたオンライン版はゲームと現実時間が同期している上時間スキップ不可、本編であるはずのシナリオも現実の月日が経過することを狙ってか段階を得て開放していくためにDL販売(現在はオフライン版が存在しており、時間はスキップ可能、DLCもほぼ含まれている。当記事はオフライン版を前提に紹介していく)
 何故そこまで無茶な態勢を続けたかと言うと、ゲームコンセプトが七次元先に実際に存在する少女との物語であり、プレイヤーも機械越しにコミュニケーションを取るため満足に動けはしないが文字通りプレイヤーのあなたである。
 主人公を媒体とせずプレイヤーに直接関与してくる、所謂メタフィクションに分類される作品は今まで多数にあっただろうが、終始これを行う商業作品はわたしが観測できる範囲では初。

 このゲームの目的は前述したとおり二つ。
・まずはイオンの記憶を取り戻すこと。
 夢世界と呼ばれる精神世界に潜り込み、壊れてしまっている記憶の箇所をプレイヤーが直していき物語を読み進めることで世界の真相に辿り着くことである。

 この"記憶"の舞台は太陽の膨張により飲み込まれようとしている惑星ラシェーラ。
 天文と地文という二つの組織が、それぞれラシェーラを治める皇帝候補を擁立し、三年間に渡る試練の時――あらゆる人間以下に人権を剥奪された二人の少女が、皇帝を目指しそれぞれ世界を救うために動き始める。
 というのが物語の触り。ヒロインであるイオンはジェノムという生物との共存を諦め、シェルノトロンという誰でも扱える小型PC的な物で歌魔法と呼ばれる魔法で生活を安定させようとしている天文の皇帝候補として人々と触れ合っていく。

 物語の性質としてはだいぶ抜けていてマヌケなイオンが、周りの優しい人々と交流を進めることで勇気を貰い、この人達を守りたいと決意。皇帝候補としての立場も、イオン個人としてもできることも全て利用し皆を、ひいては世界を守りたいと頑張ることがメイン。
 覚悟を決め、その度にできることを増やしていく精神的な"成長"。人々と触れあい、その信頼で互いを助け合いながら生きていく"親愛"あたりがキーワード……コンセプトの割には王道的だが、イオン視点に思考も丁寧に描写されていてここだけを見ても質は良い。問題を解決するたびに新しい何かに巻き込まれ、どんどん規模が大きくなってどれだけ仲間の手を借りても手が付けられなくなるのもテンプレ。

・次にイオンと共に生活をすること。
 一部の人曰くプレイ時間無限。イオンとの生活に嵌まってしまったら物語を終わらせても、永続的にVITAを起動し続けることになるらしい。
 オンライン版は元より、オフライン版も現実世界にほぼ同期させプレイすることが可能で、コミュニケーションを取ったり採集を依頼し集めてきたもので衣装チェンジのできる服や、デートに使える道具、はたまたシェルノサージュという物語をエンディングへ向かわせる機械を作ってもらうことができる。
 既に述べたがヒロインであるイオンはうっかりやだとかポワポワしているを通り越し、作中の人物達に何度もマヌケや脳内お花畑と称されるほど抜けている。
 そんな少女がねりこさんという得体の知れない人をからかって遊ぶのが好きな女性に、一時間もあれば歩き回れそうな閉鎖された世界でここに居ることに大した疑問も抱かないほど記憶を壊れた状態で放置されていたら庇護欲が湧かない理由がないだろう……少なくともわたしはそそられた。
 更に記憶を思い出すたびに自分の置かれた立場に疑問を覚え、孤独を感じ、時には壮絶な記憶を取り戻しながらも既に過ぎ去ったそれに何も干渉できず消沈する姿は簡単に言えば興奮する(邪だが性的な意味ではない)

 そういった環境的性格のほかにもイオンには魅力が備わっており、機械弄りという色気ゼロな趣味でマニアックな機材を前にしたら大人し目な性格を忘れ興奮する性質や、料理裁縫といった家庭的な素質。
 無意識にこちらを責めてくるようなサドっ気に、虐められることにたまに快感を覚えるマゾっ気と大丈夫だろうかと心配になるほどの守備範囲の広さ。
 大人しい方ではあるが天然ボケに、遅れて気づくことによる勝手に発動するノリツッコミ、あまりにもおかしい事態にはツッコミ役に底する等コミュニケーション力は十分あると思う。個人的にはギャグセンスもあると思う……からかった方が面白いので素直に笑ってあげた記憶はないが。
 そんなイオンと二十四時間同じ生活を行い、仮想空間にデートしたり、好感度が上がれば恋人になったり夫婦にまでなれるので彼女を気に入ってあげたのならば是非関係を進めてあげて欲しい。


 総評としてはメタフィクション、音楽、ヒロイン及びヒロインとの生活を気に入ったのであればおすすめな作品。
 アップデートを重ねられた今でも未だ目立つバグが残っていたり、CGを動かすことだけでクライマックスシーン乗り切るなど低予算感は否めないが、上記した内容は間違いなく優れている。購入はもちろんオフライン版を。
 ちなみにストーリー自体は次回作であるアルノサージュで完結する、作品としてはしっかり〆るが注意。


 以下ネタバレ込みの感想を。
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【感想】Don't Starve【steam】

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 悪魔の手により孤島へ連れ去られ、奇妙な生き物や恐ろしい化け物たちが住まう環境で生き抜くサバイバルゲーム。
 マインクラフトなどの自由度の高いサンドボックスに、ローグ系特有のシビアなリソース管理が目玉な作品。
 日本語未対応だが、どれも簡単な英語かグラフィックで理解できるものばかりなので敷居は高くない。
 髭が伸びるという特徴以外何もない点が最大の長所(マジ)である科学者や、双子の姉妹である幽霊が本体のような貧弱な少女、果ては蜘蛛だったり、ロボだったり、この島へ連れ去ってきた張本人である悪魔をプレイヤーキャラとして操り是非この不可思議な世界を生き延びてほしい。

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 ゲーム画面の拠点はこんな感じ。
 まるで絵本のような可愛らしいグラフィックが目に映えるが、んな生ぬるいゲームでは断じてない。

 体力、空腹度といったローグ系で慣れ親しんだリソースから、このゲームにはSAN値(正気度)が存在する。
 バケモノに近づいたら減る、恐ろしいオブジェクトに触れたら減る、光源のない暗闇に飛び込むと減る……というか一定時間暗闇に居るとグールというバケモノに即死させられる。ローグ系と称した様に基本復活手段もない、死んだら全てやり直しだ。

 まぁこのSAN値は睡眠を取る、美味しいご飯を食べる、お花を摘んで、花冠にし被ると一定時間経過でより増える。
 ……のだが雨に濡れたら徐々に減るわ、バケモノの肉や奇妙な食物を食べても減るし、なんなら生活を楽にするはずの魔法的なアイテムの使用でも正気度を吸収される。

 一度目光源を確保せず初めての夜にグールに殺され、十を超える数恐ろしい世界で危ない存在と渡り合い殺され日々が過ぎるだろう。

 ようこそ、冬の訪れだ。

 ゲーム開始時は秋の初め。二十日も経つと寒くなり始めた世界は本格的に冬へと移行する。
 このゲームの冬はマズイ。熱源を常に確保せねば体は凍えて死ぬし、動植物は活動を抑えて拠点近くに植え替えた木の実すら実らなくなる。
 十中八九保存食を秋の間に用意できていなければ冬に突入した瞬間ワールド生成の機会を得られるだろう……まぁ慣れても冬対策を行えず死ぬわたしのようなプレイヤーも居るだろうが。
 ――当然冬が厳しければ夏も……?

 世界そのものに慣れ、各季節に慣れ、恐ろしい存在たちに対処できるようになれば洞窟にも潜ってみよう。
 地上よりも恐ろしい存在ばかりで、暗く厳しい環境の先には未開の遺跡があるだろうから……。


 あまり自由な建造帯を作ったりとサンドボックス系としてお勧めできるゲームではない(大概拠点も壊滅する)
 キャラクターが強くなることは基本的に無いが、設備や資源、装備といったリソースを増やし、数多の死体の上にあるプレイヤースキルであらゆる脅威相手に生き延びてみたい人には是非お勧めのゲーム。

 DLCが無いと夏や冬が無く物足りないので一人でやるならば\2,280の「Don't Starve Alone Pack」
 マルチをやる予定ならばマルチ用であるDon't Starve Togetherが入った\2,652の「Don't Starve MEGA PACK」がお勧め。こちらは友人一人を誘えるようにDon't Starve Togetherがギフトできるようにおまけでついてくる。
 ※Don't Starve Togetherは基本的な拡張パッチであるDon't Starve: Reign of Giants適応済み。

 日本語未対応のゲームに手を伸ばすには少々悩ましい値段ではあるが、steamで発売されているゲームは頻繁に25~75%セールがあるので意識していこう。



 個人的な最高スコア(?)は友人三名と達成した一年生存です。
 厳しい洞窟は初めから切り捨て、地上でひたすら脅威から逃げまくり細々と生き延びた結果、秋のボスに拠点全部破壊されリソースを奪いつくされた上、殴り殺されて全滅しました。
 ……本気で泣きそうだったけど何とか絶句で止め、気が向いたら洞窟もさ迷い歩きつつこの不可思議な世界を楽しんでいます。

 タイトルはDon't Starve(餓死しないで!)だが、餓死するよりも早く暗闇で死ぬし、別の死因の方が多いゲーム。不条理気持ちいい。
 遺跡? オーシャンパッチ? 知らない子ですね、そもそも倒せたボスの数が半分切ってる。
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【感想】徒花の館【フリゲ】

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 謎の館に集められた六人の男女。
 彼らを集めたのは音霧紅刃を名乗る少女。

 彼女は自らをシリアルキラーのサイコパスを名乗り
 六人の男女に対し生死をかけたデス・ゲームを要求する。  ――公式サイトより。

 よくあるゲームに負けたほうが死ぬデスゲームを、仕掛けていく側であるシリアルキラーが主人公の珍しいゲーム。

 気軽に一対一ゲームを、がテーマらしくあまりストーリー面は練っていないようだが各キャラの性質、特に雨の動きはぞくりとするほどおもしろかった。アメと呼ばれる存在にまともなのはいないのか。
 五個あるゲームはシンプルながらも面白い物が揃っており、普段使わない脳の部分が刺激されて気持ちが良い。

 気になる初回時の戦績は二勝三敗(内二引き分け)
 あまりこういった頭脳労働は好きではあるのだが苦手な部類……というか愚痴を言うならばなんで殺人ゲームしかけている立場なのに、各ゲームでは相手から仕掛けられているんですかねぇ!?

 "ゲーム"自体をおもしろくするためには、仕掛けるより仕掛けられるほうがおもしろいのはわかっているが、今回揃っているゲームは一度運で勝ちを一つ掴んだ方が安牌を切り続け勝てるゲームな上、こちらからは仕掛けられないにもかかわらず相手からは一度以上仕掛けてくると、それだけ各ゲームで勝つために潜る必要があるハードルが増える。
 登場人物から仕掛けられる攻撃を凌ぎおもしろくゲームをプレイすることはできたが、これシリアルキラーな主人公的には絶望的な設定ではなかろうか。プレイヤーはメタ情報あるけれど本来彼女にはないわけだし。


 最後に一言。
 何故初回で勝てた二つのゲームが、コンプする際何度も負けるんだ。
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【感想】ポケモンサンムーン【CS】

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 公式サイト。

 ハワイをモチーフにしたアローラ地方が舞台のポケモン新作、世代としては第七世代に当たる。
 初代、第一世代のポケモンたちをアローラの姿という括りでリュージョンチェンジしてスポットを当てたり、過去作のキャラクターが登場することを積極的にアピールしていて、ポケモンというジャンルから離れていた人々に再び興味を持たせようとしている気がする。
 そうした原点意識をしながらも、今まで存在していたジムを八箇所クリアしてポケモンリーグへ……という流れをここでぶった切り、四つの島に存在する大試練という困難を乗り越えてストーリー中絶賛製作中のポケモンリーグへと挑戦する流れになっている。

 衝撃的だったナッシー(アローラの姿)や、ゲーム発売にアニメがアローラ島へ移行したと同時にファンの間で人気が出て二次創作が盛んになりリーリエ、スイレン、アセロラ辺りはネットを漂っていると自然に目へ飛び込んでくることも多いはず。
 現状酷評されている部分を含め個人的な評価をすると「童心を思い出したい、まだ抱いている」「ポケモンガチ勢」には非常にお勧めの作品。
 過去作と比べるとストーリーは哲学的かつ抽象的な第五世代BW、水を意識した秘密基地などのある居心地の良い雰囲気の第三世代RS、およびSM以前に発売されたRSのリメイクであるORASに軍配が上がるが、今作もポケモン新作として堂々と胸を張れる一作となっている。

・自由なキャラメイク。
 第六世代であるXY辺りから十分カスタマイズできるようなっていたが、近作は肌、瞳、髪の色を自由に変えることができ、存在している服を自分好みの色へと染めることもできる。
 今まで一貫して上手投げだったボールの投げ方も、上、横、下、回転しながら……等、通信対戦のポーズと共に八個あるバトルスタイルから変更することができる。
 無論ここまで弄れると不満は出てくるもので、舞台設定が南国なためか厚着するような服装は無く、ツインテールはあるにもかかわらずポニーテールは無いという一定層の心臓にぶっ刺す様な真似をしてくれる。
 わたし自身厚着したかったもののそこは諦め、横手投げを愛用しているがスタイル名は"キザなスタイル"……だいぶ公式は柔らかい表現をしているが、言ってしまえば厨二病、それも邪気眼に分類されるような決めポーズを見せてくれる。当然投げ方はこのスタイル!決めポーズはこのスタイル!と分けることなどできない、諦めよう。
 あとシリアスな場面でも常に無機質な笑みを浮かべ続けている主人公はどうにかならなかったのか。プレイヤーの代替である存在が何かしらの感情を抱いているようには見せたくない……と解釈したが、そんな構成にしているのであればイベントは基本後姿だけ見せて欲しかった。

・魅力的な登場人物。
 先に挙げたリーリエ、スイレン、アセロラはもうダメ。無条件で可愛い。そして女の子に限らず、男性キャラも非常に魅力的な人物が揃っている。

 「あの人ならインターホンを鳴らさずに入ってくるでしょう」と平然と知り合いが土足進入してくることを受け入れているおおらかな母親に、そのポケモンであるカントー地方から来たアローラの姿ではないニャース。コイツが妙に愛らしく家に帰るたび可愛い反応を見せるし、初めて旅立つ前に思わず二度寝すると、主人公を揺り起こした上でどこから持ってきたのか"ねむけざまし"をくれる。初めて手にするアイテムがパソコンから取り出すキズグスリではないのだ、もういろいろ卑怯。

 ポケモンの魅力を十分に確かめるためといい自身の体を鍛えポケモンの技を受け止めるククイ博士。上着に白衣というイカれた容姿も頭もイカした存在である。

 ひたむきに前を向き続け、ポケモンとの生活を楽しみいずれ頂点まで辿り着くライバルであるハウ。コイツ何時もマサラダ食ってんな……とか、勝負に負けてお小遣いとアイテムくれる便利屋と思ってはいけない。祖父が偉大なしまキングという立場で、重圧に堪えきれず遠くへ離れてしまった父とは違い、いつでも笑顔でポケモンや周囲の人々と楽しむことを忘れず、そして然るべき時には怒りに燃えることだってできる。その純粋さがどれだけ皆に幸福を振りまいたのか――その純粋さが如何なる結果を残し続けたのか。それは島をめぐり終えたプレイヤーは良く知っているだろう。

 島巡りをする若者に試練を与える存在であるキャプテン、その炎の試練を担当するカキ。
 終始変化の少ない表情ながらも実に愉快な性格をしていて(多分)人が集まる場所には自然に存在していたり、周りがどれだけボケていようが本人は至って真面目な顔でそれを見守っている。炎の試練は個人的に一番の思い出、ずっとお腹痛い。

 他にも立ち位置がよくわからないものの、無気力そうに重要なポジションで立ち回り、物事が上手くいくことを見届けると人知れず口角をあげてニヒルに笑うクチナシというおっさんや、色々魅力的な人物が揃っている中で彼の評価で人物紹介は締めよう。
 初代で言うロケット団ポジション、そのスカル団トップに位置するグズマだ。
 何度も主人公一同に妨害に入り、負けたセリフで叫ぶのだ、彼は「どうしたグズマ、ふざけんじゃねえぞ!」と。
 人のポケモンを攫ったり、なんか悪いことしているっぽいのだが、決して敗北を自身のポケモンのせいにするのではなく、あくまで自分の責任だと叫ぶ自己嫌悪の塊。惚れるわ。
 非常に人間らしい彼はとあるクライマックスのシーンでもまた叫ぶ「何を言ってもあいつにはとどかねえ!」と。
 好意も、悪意も何も届かない。人と人の繋がりとしての最悪を彼はよく理解していた。

・島巡り
 今までのポケモンはリーグを突破しポケモンマスターになる、そういった定石を築いていた。
 ただ前述したとおり今作ではジムもリーグも旅開始時には存在しておらず、図鑑を埋めながら四つの主要島で各試練を突破してきてね、それだけである。
 カントーからアローラ地方へ来たばかりの人々を持て成す観光……では断じてない。これから住まう地方を"よくそこに存在する人々と共に見てきてね"だ。
 わたしも漠然とした旅の始まりに明確なステップ、それを越えた先にある目標が無い状態で呆然としたものだ。ただ一つ、二つと試練を攻略し、色々な人々や場所を過ぎ去って気づくのだ"覚えている"と。
 あそこではこんな思い出があった、この人はどういった人物だ、今までのポケモンではそれが薄かった。捕まえたポケモンの数を数え、増えるバッジと共に前に進んでいる実感を得ながら、世界を救うついでにリーグも制覇する。だけど、その頂点に辿り着いた時、歩いてきた道程をどれだけ思い出すことができただろうか?
 数えられる程度ならばあっただろう。ライバルがこういう人間で、気に入った場所がいくつかあって、どんな凄い体験で世界を救ったのか。
 ポケモンSMは違う。ジムリーダーに代わるキャプテンや、島キングがその場限りの関係ではないのだ。自然に他の試練に顔を見せていたり、些細なサブイベントで皆が集まる。当然クリア後も顔を見せる人々ばかりだろう。ご飯奢ってもらうとか。

 主要キャラに、誰かと過ぎ去った森や海、ただの道路に、名前も知らないモブキャラに、どうか思い出を残して欲しい。
 ただ数値を重ね、クリアし達成感を得ることだけがゲームではないと、伝統を崩してまで再認識させてくれた開発に感謝を。

・機能方面
 ここまで感情を込めて思い出ばかりを語ったが、利便性なども過去作からだいぶ改善されている。
 ストーリーでも実感できるものはポケライドが大きいだろう。手持ち六体のポケモンとは他に、公共のポケモンを呼び乗ることができるシステムだ。
 自転車やダウジングマシン、秘伝マシンの役割だったなみのり、そらをとぶ、かいりきも完全に別枠で使える。これはクリア後も非常に便利。さよならファイアロー。

 他にもポケモンに餌をあげたり体を拭いて汚れを落とす、単純に撫でてコミュニケーションを取ることのできるポケリフレ。
 流行のソーシャル要素を入れてみたような時間経過で様々な恩恵を得られるポケリゾート(必須ではない)
 ネット周りのシステムをオリジナルの遊園地を持てるような感覚で使えるフェスサークル。
 第五世代からネットに潜りガチ勢として戦ってきたわたしとしては厳選周りが非常に楽になっていて助かります、色々時間短縮に繋がる仕様に変わっていてだいたい今までの1/2~1/4ぐらいで対戦用のポケモンが完成する。これは他のコンテンツや対戦に時間を使えてありがたい。
 既に使いたい放題になっていた技マシンもそのままに、秘伝マシンもポケライドに統合されてストレスフリーです。


 以下ネタバレ込みの感想を。
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【感想】Re:LieF 〜親愛なるあなたへ〜【エロゲ】

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 "もう一度、学園生活を送ってみませんか?
 できることなら、もう一度 やりたかった事、叶えたかった夢、どこかで諦めてしまった、なりたかった自分。
 もう一度試してみませんか?

 ■ストーリー
 新しい季節、新しい場所、そして新しい学園生活。
 期待と不安が入り交じる新生活が幕を開けるのは、太平洋に浮かぶ御雲島。
 閉鎖的な土地に、山を隔てた区分け。
 コンビニやファミレスなどは一切なく、娯楽施設もほとんどない。
 ネットや携帯も無い島の中で、主人公たちは初めて顔を合わせる相手と相部屋で生活することとなる。
 そんな島での生活で、主人公はそれぞれの目標に向かう彼女たちと、どのように恋愛へと発展していくのか。
 彼らの行く先にある『卒業』は、どのような形で訪れるのか。"   ――公式サイトより


 何らかの理由で学生生活を失敗してしまった大人達を集め、再び学生生活をやり直せる環境を作り、そこで各々の失ってしまった何かを見つけるために一年間生活する物語。
 素晴らしい技術で描かれた美しい桜が舞う中、痛みを知る真っ当な大人達が集まり学園を作り上げるその空間が心地良くないわけが無く。
 とても処女作とは思えないほど丁寧に構成されている本作の魅力は、演出、CGだけに収まらず、音楽もプレイヤー毎の琴線に触れるような優しく綺麗で、どこか寂しさを内包した懐かしさを覚える。
 シナリオは後半……個別ルートに入ると登場人物が偏ったり、構成の都合上中々スッキリできない展開が続く。クライマックスも他作と比べてあっと驚くような展開はない。
 ただ、その予想できるようなクライマックスでも目を見張る瞬間は幾つも存在し、序盤もヒロインの一人を視点に世界観を理解しながらも感情移入できる綺麗な作り。

 設定やイラストに惹かれたのなら触れても損はしない作品。


 以下ネタバレ込みの感想を。
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【感想】四人の王国【フリゲ】

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"主人公の性格を作るロールプレイングノベル

 声が出せないあなたと、
 メンヘラで夢見がちな女の子、
 ウソがつけない男の子、
 無口で存在感ない男、
 の四人で旅をするロールプレイングノベル。"   ――公式サイトより



 王子候補という社会的束縛によるストレスから失語症を患った主人公が、七名居る王位継承者と共に試練で王を目指し、王になる代わりの報酬として自由を勝ち取ろうとする話。
 ジャンル的にはRPGに分類されるのだろうが、戦闘は飾りでADVメインに本来のRPG(ロールプレイング)を足しているようなもの。
 一言で言うと「思い出を刻み続けるRPG」

 主人公の姿は固定されているものの、性格はほぼプレイヤーの自由にでき、頻繁に無数の選択肢をストーリーで散りばめてくる中で自身が思い感じたものを選んでいく。
 結果物事に対して行動するたびに主人公像が書き込まれ、実際にプロフィールへも軌跡が残ってゆく。こうして基本一本道と謳われている筈の物語は無数にプレイヤーごと枝分かれするわけで。
 実際のエンディング数は最後の決断からのみの派生で、細かいもの含め大体九個らしいです。道中の選択で更に増えるみたいだけれど。

 わたしの場合欲望に忠実に動いていたら後味悪いEDに辿り着いたが、自身が選んだ結果だと思えばそれも悪いものではなく。
 結構ED種類あるのだろうけれど、一度確かにその道程で生きたことを思えば別のルートでやり直すことは冒涜ではないのかと思えるほどでした。

 総評としては特に"ロールプレイング"したい人におすすめ。
 あくまでノベルゲームでも、レベルや装備を整えて戦うRPGでもないのは注意。
 フリゲでの類似作は「Ruina」と「落葉の大地を走れ」あくまで雰囲気だけれど上二つが合うなら楽しめる。
 やっぱり無口主人公は王道の一つなんだなって。


 以下ネタバレ込みの感想を。
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タグについて

基本事項
 このサイトについて関連する物などの、基本的な情報がここに分類されます。
フリゲ
 フリーゲーム。無料でプレイできるゲームはここへ。
 性質上あまりコストを懸けることができずアタリハズレが大きいが、無料かつPCだけで済ませられる手軽さが気に入っている。
エロゲ
 R-18なアダルトゲーム。
 エロゲとか呼んでいるが余程そそられるシチュじゃない限りそういったシーンは飛ばすので大人向けゲームが表現として近しい。
 年齢制限のおかげで暴力を物語に濃厚な形で入れたり、小難しい話が多いので好きなジャンル。評価は大体シナリオを重点的に見ている。
CS
 consumer game.家庭用ゲーム、テレビでプレイする据え置きから持ち運べる携帯ゲームもこちら。
 あまり冒険しないことや、パソコンメインで活動しているので別の媒体が必要なこのカテゴリはあまり触らない。
アルビノ
 メラニン色素の欠如……が正しい意味だが、わたしが使うアルビノは大分広義。
 髪の色素が薄ければ瞳が青や赤でなくとも、肌が褐色でもこう表現することがデフォルト。
 理想としては白髪or銀髪で、肌の色が薄い赤い瞳。普通に男性キャラがこうしたアルビノの性質を持っていてもホイホイその作品に釣られる。
steam
 色々なゲームを代理販売している企業、及びソフト(クライアント)、サイト。
 だいたいセールしていて、イベント毎には大量の作品を大幅値下げ(25%~75%前後オフ)で売ってくれる。
 steam自体は日本語対応していて、国内では入手困難な海外のゲームをDL形式で、それも豊富な支払い手段で対応してくれるので重宝している。
 和製ゲームを海外向けに訳をつけた状態でプレイできるなど、限定的ではあるが安く手軽に入ったりして便利。
RPG
 ゲームジャンル。ロールプレイングゲーム。
 本来はキャラクターに成り切るという意味合いだったが、現代ではキャラを強化し"たたかう"等のコマンド形式で戦うゲームを指す。
 当サイトでも特筆しない限りこの意味合いで用いる。
ADV
 ゲームジャンル。アドベンチャーゲーム。
 エロゲも大概ここへ分類されるのだが、多くが更に狭義であるノベルゲームに分類されるので別に分ける。
 コミュニケーション、推理、探索がメインな物はここへ。
サンドボックス
 ゲームジャンル、Minecraftが有名。
 簡単に説明すると「世界を用意したから自由に遊んでね」形式のお砂遊びができるタイプのゲーム。
 ニコニコ大百科見たほうが早い。
ホラー
 怖いやつ。
 軽い同性愛とか、グロもいける口なのだがホラーだけはまるでダメ。
ローグライク
 ローグ系とも。ゲームジャンル。
 死んだらリセット、リソース管理が難しいは大概ここに括る。
 ニコニコ大百科……でも明確に括れていない。
メタフィクション
 作中作、第四の壁を破るとも言う。フィクションと現実の境界を曖昧にすることを意識した作品はここに。
 プレイヤーに登場人物が直接語りかけてくる、なんらかの形でプレイヤーが直接干渉出来るものは含むが、単にギャグとしてメタい発言をするものは除く。
 だいぶ広義に扱い、作品内で登場人物達が楽屋裏のような場所から俯瞰することをメインに扱う場合もメタフィクションとして扱う。
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