一応主目的や、それに付随する四組織を主軸にしたメインストーリーはありますが、まぁ全部無視して宝探しも良し、見つけたガラクタで町を造っても良し、気に入った仲間と共に世界中のロケーションを巡るのも良し。
困っている人を助ける善人になるもの良ければ、無辜の民虐殺を目指す悪人ロールも良し。何でもできますし、何してもいいですが、ゲームはある程度道筋が無いと困るタイプの人は注意。
ロールプレイは主人公に声が付いていたり、過去があったりするので完全に無だった前作と違い困る人がいるそうです。わたしはこの程度ならば気にならないので世界観や好きなキャラ、システムが多い今作が気に入りました。
建造物を作り出せるクラフト要素はまぁ別にあっても無くてもどっちでも良かったんですが、拾ったジャンクで銃やパワーアーマーの改造が行え、好みのプレイスタイルに合わせてステータス含めカスタマイズできるのは非常に楽しかった。
・武器 雑感
1:コンバットライフル
追加効果:グールスレイヤー ……いや、マジで他に良いレジェンダリー見つからなかった。雑魚グールが即死するのは快適。
2:ガウスライフル(SR)
元々遠距離はハンティングライフルをスナイパー仕様に改造して使っていたのですが、.45口径弾の1より少し威力が高い程度で他全てがお察し状態。
ガウスライフルの存在は元から知っており、お店に並んだ瞬間フル改造してSRとして扱いましたが……いい!
結晶石と錬金銃の時に感覚はあったのですが、実際に距離という概念のあるFPS3Dゲームとして狙撃用チャージ式単発高威力というのは心地良いことこの上なく。ガウスライフルの性能がオーバースペック気味+対人ゲームでは無いことがあるのでしょうがこれからも触れる機会があればこの手の銃に手を伸ばしていきたい。
3:コンバットショットガン
追加効果:強打……と言うかユニークのジャスティスです。販売元のコベナントはわたしの方針と合わずに滅びた珍しいコミュニティー。
31%の確率で攻撃対象をよろめかせるという効果なんですが、発射されるショットガンの弾全てのよろめき判定が入っているのかやたらよろめく。中距離でも連射しながら近づけば怯む相手にショットガンを最大限に活かせるごく至近距離にほぼ安全に潜り込める。装弾数もフル改造したら32発なので撃ち切る頃には敵主力が壊滅していたり、安全にリロードできるポイントができてる。汚い。
これが現実で想定されていたショットガン中距離運用の神髄――! そりゃ狙撃手共々ショットガン使いの捕虜はいらないと言われるわけだ。
(スナイパーは遠距離で普通の歩兵相手へ一方的に攻撃できるため。ショットガンは散弾が体内に残り生存しても後遺症が酷いため敵兵の扱いが厳しいと言われている)
4:10mm ピストル
追加効果:氷結 サブ武器として運用、一般的に上位武器と呼ばれているデリバラーはハンドガンでVTASなぞ使わないので10ENダメ追加されるこちらを。
ただ威力が低すぎてラッドローチ等のゴミ同然の敵や、足を壊したり建造物に引っ掛けた敵を一方的に撃つ程度しか出番は無かったです。コスト対威力考えると10mm弾売って1~3の銃弾買った方が良かったと思います、重量空くし(そもそも弾に困らないのだが)
5:マチェット
追加効果:氷結
銃に命中率とかいうステータスが存在していたFallout3と違い、改造のバリュエーションも近接武器より多く弾丸にも困らない今作では近接武器なぞ使わなかったな! 最後の対抗手段として置いておいたがどれかの銃には弾丸残っているだろうからいらなかったな!!
補助:フラググレネード フラグ地雷 火炎瓶
火力補助系は取ってないのでライフルとほぼ威力が変わらないものの、それでも壁を反射させてグレネード投擲したり、道を火炎瓶で塞いで敵の移動を阻害したりは普通に便利。地雷は強敵相手に逃げながら撒こうかと常に携帯していたが、薬決めて正面から撃ちあった方が便利。
というか大概強敵相手はスペースが限られていたり、必ず存在を察知されているせいであまり小細工できない。
遠距離での狙撃>薬物>パワーアーマー>パワーアーマー+薬物 と、まぁなんとなく激戦は事前に察知できるのでPA着込んで基本正面から殴ってました。
防具は全部大きなポケット付きで、Sサイズのコンバットorシンス。防御力必要な場合はPAあるし……で、結局END1でも爆発物至近距離で直撃しない限り即死は無いのでHardでも耐久面は余裕でした。もう一段階上げるか、いっそサバイバルでも面白かったかもしれません。
さて、シナリオに関してですが……これは良い意味で呆然としますね。
チュートリアルでも十分引き込まれ、殴られ、プレイヤーキャラクターに自身という感情を吹き込まれたにもかかわらず、度々発生する自身の根源を、人間性や価値観本質を問われる問題を乗り越え、メインストーリーを進行し、ようやく世界の裏側に辿り着いた時に判明する事実。
そこから四組織にルート分岐が可能なんですけど……まぁ初めは無理だった。
いやだって、今の今まで息子を探すために様々な組織や人々と協力し合い、相手の事情を良く知った上でどちらか一つに加担しろだなんて。
どの組織にも正しい主張はあって、それだけでは成り立たない暗部もあって、そこに属する魅力的な存在がどこにも居て、結局のところ正義でも悪でもなく己が信ずる道を歩んでいる人々が居るだけで……そこに向かって引き金を絞れと?
悩んで、考えて、選べず。
全てのルートをクリアする、ストーリを進めない選択肢も、あるいは全てこの手で壊してしまおうかとも考えました。
けれどどうしてもそれぞれを想ったら、進むことも立ち止まることも、居場所を壊すことすらできず、結果ゲームを放置するという停止を消極的に選んでしまい、時が経つこと数か月。まぁ結局Fallout4という存在は忘れられず、とある一つのルートをクリアしようと心に決めて再び攻略に取り掛かりました。この初プレイが66時間、今回クリアしたのが76時間で計142時間のプレイ時間になりました。
・各組織
ミニッツメン。
民衆のための軍隊。夢見がちでありながらも、誰よりも人々に密接な組織。
BOS。
技術を保持するための軍隊。統率が取れており、それを指揮するリーダーも熱い人間です。ただどこまで特例を与えられても誰かの同僚だったり部下だったり、規律という連邦で生きてきた人間には重く面倒なルールが被さってくる。
レールロード。
自由を欲する人造人間のための秘密結社。目的以外は割とどうでもいいという割り切りの良さに、秘密結社とは名ばかりで物資、人材、権力、技術、名声。どれも他勢力と比べてじり貧。
インスティチュート。
ミニッツメンとは別ベクトルで理想主義者。あまりにも遠くを見て壮大な計画を立てるものの現実を知らず、手段を選ぼうとしていない科学組織。
わたし個人の主張としては、どこかと言われるとグッドネイバーがベストだったんですよね。
行き場所の無いならず者達が、隣人に迷惑を掛けさえしなければ住むことを許されている最後の楽園。
大層な大義も無く、ただ自分達の居場所を自分達で守ろう。市長であるハンコックの意思も薬中の癖にハッキリとしており、どこか一つを守るならばここを守りたい、そう思いました。
彼を仲間にする際聞ける演説も素敵。市長という衣服を脱ぎ捨てて、連邦という広大で過酷な地で泥を啜りながら自分が何者かを思い出さなければならない。人は誰しもそうであるわけで、少なくとも地下から這いずり出てきた自分はそうして来たばかりで。
……ただそんなちんまりとしたコミュニティが壮大な規模を求められるメインストーリーで出番などあるわけもなく、他の勢力を選ばないといけない現実。
不本意ではありますが各組織を見直しましょう。
BOSは論外。善人ではないので規律とかそういうの嫌です、偉そうな連中多いし軍隊という形のせいで悪い所がより目立ちます。インスティチュートも同様、お前ら過酷な連邦でそれでも毎日必死に生きている人々、レイダーと一緒くたにして研究動物のように見下してんじゃねえよ。
ミニッツメンは比較的グッドネイバー寄りの主張で性に合っていたのですが、目的が漠然としているうえ何より頼れる人間がやたら仕事を振ってくる人が良いだけが長所のようなプレストンのみ。将軍として皆の前に立ち、背中を預けるにはあまりにも不安な組織(ちょっと悪い事したらすぐ文句言ってくるし)
結果レールロードルートを選ぶことにしました。目的は人造人間の、それも自由というはっきりとわたし好みの主張を掲げ、一筋縄ではいかない癖のあるキャラが揃っている……まぁプレイヤーが放って置いたら十中八九勢力争いに加担できないほど衰えて消滅しそうな感じが庇護欲を掻き立てられたとも言いますが。ただな、一人でパワーアーマー着た軍人複数相手にしたりとか、三人で空中要塞落としてこいとか、まともなアドバイスも無しにインスティチュートに潜り込んで信頼を勝ち得て情報持って帰って来いとか無茶振りやめよ?
いや実際主人公のイレギュラーさというか、ヒロイックで頼られている感じを思う存分楽しめたのだけれど。
ED後の目的をやりきってこれからどうしよう感個人的には好きです。こうなるのは事前に見えていたし。
さて、Fallout4で一番気に入っているキャラが誰かと問われれば、わたしケロッグなんですよね。妻の仇の。
当然初対面時は怒りに駆られていましたが、記憶を追体験することで知ってしまったんです。主人公の、あり得たかもしれないもう一つの存在が彼なんだな、と。
妻を奪われた、殺伐とした世界で人を殺してでも生きなければならない、ここまでは同じ。本当に。
違ったのは子供の存命と、運良く頼り頼ってくれる人々が居たからこそ落ちる所まで落ちなかった、その点のみです。
それはもう、赦すよ。妻を殺した、でも仕方なく。連邦の犠牲者が行った悲劇の連鎖。その輪は絶たなければと、死体の腹に怨嗟を詰め込むのではなく、自身の胸に抱え背負うべきだと、実現には程遠いけれどそうしたいと思ったんだ。
人造人間のショーンとの日々に仮初と知りながら幸福を抱いていた。
「子供を殺したことがないわけではないだが喜んでやったことはない」
「俺は冷酷なろくでなしだが、それでも人間なんだ」
……この辺りがケロッグという存在の本質、魅力の大部分ですね。
最後に。
ケロッグ、ファーザー。わたしが殺した人々や、肩を並べた友人達。何時か地獄で会おう。
目的の為に武器を取る、或いは犠牲を覚悟した時点でそいつはもう人殺しだ。どれだけの大義名分を掲げていようが。